Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

7月7日◆七夕デートは榊原温泉

 カナダで照明デザイナーをしているSさんが、ちょうど帰国中だった。彼女とは演出家の友人を通じて知り合い、なぜか旧知の友のように親しくしている。彼女はカナダ、私はインドネシアと普段の距離は遠いけれど、今の時代、フィジカルな距離なんてあまり感じない。
 彼女の日本での住まいは大阪、私は名古屋なので、今回は中間点になる場所を見つけ、そこで1日デートしようと決めた。近鉄電車で名古屋と大阪のほぼ真ん中に当たる駅を探し、さらにその駅周辺におもしろいものがある場所を探していて、見つけたのが「榊原温泉口」だった。温泉もある、さらにかなり妖しい「ルーブル美術館」もあるという。

 お互いのスケジュールをあわせていたら、偶然にも七夕の日に決定。Sさんが見つけてくれたスポットで「砂利風呂」にも入ることにした。


b0090333_2282193.jpg  当日は現地集合、10分違いで私が先に到着。駅を出てもあまりに何もないので驚き。「温泉口」とは名ばかりで、温泉宿が集まってる場所までは普通送迎バスを使うらしい。まずはネットで調べてかなり気になっていた妖しいルーブル美術館へ。ここへは駅から徒歩5分。遠くからすでにその妖しげな外観が見えてくる。

 パンフレットには「フランスのルーブル美術館公認」とか「黒川紀章建築監修」とかってあるんだけれど、実際にこの場所まで来ると「ホントなのか?!」と誰かに聞いてみたくなる。どちらかといえば田舎のラブホ的空気が思い切り漂っている。

b0090333_2283761.jpg  そして「ルーブル美術館」と「大観音寺」が一つになった標識もかなりインパクトがある。小雨降る大観音寺&ルーブル美術館には、私とSさんの傘だけ。


 しかし。
 入場料をとる「寺」ってのも驚き、さらにルーブルを見るならば、寺の入場料は割引。チケット売り場のオバチャンが
「あんたら~、せっかくここまで来たんだから、ちゃんと全部拝んでってちょうだい!」
と売り込むのもスゴイ。この大観音寺の中には純金の恵比寿さんもいて、これを見て触るには別料金がいる。しょっぱなから笑わせてくれるぞ大観音寺。

 私とSさんはこの後で砂利風呂にはいってのんびりする予定があった。しつこいまでに純金恵比寿を売り込むオバチャンをよそに、
「でもさぁ・・・。砂利風呂の方がきっと現実的なご利益あるよね。身体休まるもんね・・・」
と話し合い、フツーの入場料のみで(それでも)大観音を拝ませてもらうことにした。


b0090333_2285515.jpg  土産物屋(土産といっていいのかわからないが)にあった物の中で、最初に目を引いたのはこの「金運カラオケ地蔵」。石調バージョンと金箔バージョンがあり、高さ60センチほどのカラオケ地蔵(大)はお値段80万円。金運にイイのか、それとも歌が上手くなるのか?

b0090333_2292423.jpg  広い敷地には、カッパの神さまが奉られていたり、建物の中を一周すれば四国八十八ヶ所巡りができちゃったり、もう、これは寺ではなくて宗教レジャーランド、あるいは宗教テーマパークといった感が大。だからこんなに大きなカラオケ観音も平気でいるし、仲代達也そっくりな「やるき達磨」もいる。そしてスゴイことに、すべての像の前には大きな賽銭箱が設置してあった。


b0090333_221032.jpg  話のネタにはもってこいのこの大観音寺とルーブル。名古屋、大阪周辺の人にはオススメ。そしてそこからいったん温泉口の駅へ徒歩で戻り、温泉宿が出してる無料送迎バスに乗って砂利風呂へ。

 岩盤浴に似た、あたためた砂利を敷き詰めた部屋で、30分寝ては10分ほどクールダウン、薬草茶で水分補給ってのを3セット繰り返し、最後にかけ流し湯の温泉に入ってスッキリ。なんでもこの榊原温泉は「枕草子」の中で清少納言が絶賛した名湯らしい。笑って喋って汗かいて、Sさんとの充実した七夕デートを終え、名古屋への岐路についた。
by midoriart | 2007-07-07 22:06 | Japan