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Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

9月20日◇レバラン・デー

 19日、断食があけた。日没の合図で断食が明けると、夜には町内の子供たちの松明行進がある。今日ばかりは道路に面した我が家では仕事にはならんと腹をくくり、行進のビデオと写真撮影に徹することにした。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_0581093.jpg 断食明けして、おうちでしっかりご馳走食べた後、町内の子供たちが明かりを手に手に、鼓笛隊やら仮面をつけたちょっと年長さんを伴ったりして行進していく。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_0591371.jpg たいていは同じメロディ、同じリズムの曲と共に行進していくのだけれど、これがまったくジャワっぽくない。かなりリオのカーニバル風。この道に詳しくはないけれど、おそらくこの行事は最近のものと思われる。なんだかバリのヒンドゥーの正月ニュピの1日前(つまりは大晦日)に出るオゴオゴという「ハリボテ行進」を思わせる。結局どこの国にいても、人間なにかをみんなで祝うときには音出して行進したくなるものなんだろうか。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_113251.jpg イスラム暦の1430年の元日となった今日9月20日、外があまりに静かだったので、私は寝正月を決め込んで午前9時起床。ゆっくり朝シャワーをして、年始周りの準備。
 といっても私が行くところは一箇所。親しい友達はジョグジャ出身じゃない子が多く、元日にはそれぞれの里へ帰っている。今日私が年始挨拶に行ったアリ・ウマール夫妻も、実はスマトラ出身。別の島の人なんだけれど、まだまだ作品で食べていくのが厳しい彼の家族が4人揃って遠方の島スマトラのパダンまで行くのはそれは大変なこと。だから彼らはいつもジョグジャでレバランを祝う。
 家族へ年始のお菓子と、二人の子供にお年玉を準備。ちなみにこのポチ袋は私が好きで、中華系インドネシア人の正月用ポチ袋を使ってるだけで、本来イスラムの祝日レバランに適した袋ではない。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_16145.jpg 愛知県美術館で過去に開催された『アジアの潜在力』展でインドネシアから参加したアーティストでもあるアリ・ウマール。私は奥さんが作るパダン料理の大ファン。だからレバランに挨拶に行くのは、実はオセチ狙い。
 こんな質素な台所から、とんでもなく美味しい料理が生まれる。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_173776.jpg これだけ見ると、美味しそうには見えないかもしれないけど、ココナツと、インドネシアにあるすべての香辛料をすべて使って24時間煮込んだ牛肉料理ルンダンは最高。


9月20日◇レバラン・デー_b0090333_184826.jpg 娘と息子にお年玉を渡すと、偶然にも今日は息子タンジュンの4歳の誕生日でもあったらしい。早速私のもっていったチョコチップ入りクッキーでお祝い。わずかな時間ではあれ、ちょっぴりレバラン気分を味わってから帰宅した。
by midoriart | 2009-09-21 00:54 | Yogyakarta