Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

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 先週16日、南山大学で開催された「アーツアンドクラフツ:ウィリアムモリスと柳宗悦」のため、日本各地から研究者が集まった。この合同研究に関わっている南山大学准教授の濱田琢司氏と、大学施設課のKさんによって、今回は南山大学内のアントニン・レーモンド建築をじっくりと詳細な解説付きで見学できるはこびとなった。
 南山大のレーモンド建築といったら最初に浮かぶ神言神学院については、前回紹介をしたので、今日はレーモンドの建築に欠かせない色、レンガ色を見てみたい。

b0090333_20282299.jpg これはキャンパス内にあるG30とG棟を左右に見たところ。このレンガ色は神言神学院から、図書館、研究棟、その他のすべての建物に共通するベースカラー。この色については諸説あるそうだが、私が好きな説はこれ。
「レーモンドが南山大学の建設に携わる事になり、名古屋の八事に赴いた際、八事の山の赤土を見てその色に感銘を受け、これをすべての建築のベース色と決めた」

b0090333_20314799.jpg こちらはちょうどさっきの写真の撮影場所から逆方向を向いて撮った感じになる。同じ道路の北を向いたものと、南を向いたものだ。こちらに見えてるのは研究棟で、G棟よりもずっと後になって建設されている。


b0090333_2033183.jpg 本部棟の裏手にあるベンチ。この感じが、なんとも母校愛知県立芸術大学の雰囲気に似ていて思わず写真を撮った。なんせ愛知芸大はレーモンドの弟子、吉村順三の建てたものだから、似ていて当然といえば当然。

b0090333_20361584.jpg 体育館だって

b0090333_20363354.jpg 図書館だって、ほらこのとおりのレーモンド・テラコッタ色。

b0090333_2037853.jpg 中庭から見えるレーモンドのレリーフのある建物。ここでも床面にはテラコッタの色が見える。


b0090333_20382361.jpg 基本はこのレーモンド・テラコッタ(私が勝手にいってる名前なので、実際にこの赤土色を何と呼んでいるのかは私は知らない)と、コンクリートのうちっぱなしの色が基調になって、南山大学の建物が出来ている。彼が亡くなった後の新校舎は、レーモンド事務所と清水建設が関わって作っているそうだ。

 そんなにたくさんの大学を見てきたわけではないけれど、この色味と八事の地形、蔦のからまった建物、なんとも歴史ある学びの舎という貫禄はある。今回は特別に、なんとこのキャンパスの地下に作られていた地下道まで見学できたので、そんな話はまた次回。
by midoriart | 2012-03-20 20:41 | Art
 今年の夏、南山大学准教授の濱田琢司氏に案内していただき、アントニン・レーモンドの建築ツアーをしたことがあった。あれから半年、今回は南山大学に民藝運動、アーツアンドクラフツなどを研究している日本各地の研究者が集まる会があり、その先生方のために南山大学施設課の詳しい担当者をガイドとして、レーモンドツアーが開催されることになり、ワクワクで再び参加した。
 今回は個人的なツアーではなく、専門家の皆さんが一緒にいるおかげで、先回は撮影禁止だった場所でも撮影が可能になったので、ようやくここで、レーモンドの作った礼拝堂のその荘厳さを紹介することができる。

b0090333_18101711.jpg ただひとつ残念なのは、改修のために外観を見ることができないこと。でもそれは前出の「南山大学建築ツアーその1★アントニン・レーモンドの神言神学院」のページを参照されたい。

b0090333_1811336.jpg 地下にある神言神学院のマケット。これも先回は撮影ができなかったもの。なんたって、今回はここで長く仕えておられる神父様も一緒に案内してくださってるから怖いものなし。
 ここでさらりと神学院の沿革を。
 神言修道会は、1875年にドイツ人司祭アーノルド・ヤンセン神父によってオランダのシュタイルで創立されたカトリックの男子宣教修道会。神言会の日本における司祭、宣教師要請事業は1950年に名古屋で始まり、3人の神学生が初誓願、それ以来100人以上の司祭、宣教師を送り出してきた。この事業の一環として、名古屋には南山学院ができたのだった。

b0090333_18172717.jpg 今も神学院の中で、様々な国からやってきた神学生たちが学んでいる。これは彼ら専用の図書館。

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築45年が経ち、屋根や壁などの老朽化が激しく、耐震工事との必要性も相いまり、2007年から4年間の予定で大規模な改修工事が始まっている。レーモンドが設計した当時の凝った意匠、材料もできるだけ当時の状態を保つ形で修復が進められていた。


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この威厳ある扉!!!夏にここを訪れたときも、この扉に圧倒されたのを覚えている。


アントニオ・レーモンドの素晴らしい建築がこれからも改修されて残ったらいいなーと思う方は、以下の方法で寄付金を送ることができる(詳細のわかるサイトがないか探したが、見当たらなかった)。
郵送先
466-0835名古屋市昭和区南山町11神言会管区センター
メール
shingakuin(アットマーク)svdjpn.com
郵便振替
00840-5-106065
加入者名
カトリック神言修道会

三菱東京UFJ銀行:八事支店(普通)1153138
口座名: 宗教法人カトリック神言修道会
by midoriart | 2012-03-16 23:05 | Art