Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

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■10月28日夕方

 今日のメラピ火山はまぁまぁ晴天で、わずかに噴火の溶岩などが崩れたりしたくらいで、それも居住区までは届いていない。ムラピ火山の活動自体はまだ注意警報が出たままだから、危険エリアの住民はまだ避難所から家に戻ることはできないでいる。
 Mbah Marijan(メラピ火山の守人)の遺体は今朝19人の遺体と共に埋葬されたよ。
今日の活動といえば、犠牲者たちが所有していて同じように犠牲になった牛の処理だったよ、もうすでに腐敗臭がすごいことになっている。
 避難所のコンディションもますます大変なことになっているよ、今日の夕方降った雨が一層状態を悪くしている。
 今朝送った写真のように、まるで被災地は映画「サイレントヒル」の不毛な砂漠地帯のようになっている。僕たちボランティアは今もまだまだみんなからのサポートを必要としている。被災者たちのすべてが早く健康な状態を取り戻し、働くことができるように、祈っていてほしい。

Cahyo Inda Wahono

■10月29日

 おはよう、緑。今日のメラピはまた腹の中身を吐き出しているよ。正確には昨日の夜から活動が始まった。
高温の噴煙はカリウラン周辺の居住地に向かって降ったから、今日の犠牲者捜索はいったん中止しているんだ。まだ安全な状態ではないからね。
 本当はまだ捜索しなければならない人が二人いる。住民の情報によると、噴火前に牛の食用草を取りに山に入った人が今もまだ安否の確認が取れていないんだ。
昨晩もジョグジャを4.2スカラの地震が襲った。今回ウォノサリ周辺で起きた地震は地層のズレが原因で、ムンタウェイ地震の影響らしい。そしてこの一連の地震が、メラピ火山の噴火活動につながったと専門家は言っている。
 避難民たちは相変わらずで、救援物資もまだまだ均一には届いていない。今日は火山の噴火煙が避難所のテント内にはいってきて大変だよ・・・。

Cahyo Inda Wahono
by midoriart | 2010-10-29 19:03 | メラピ火山噴火
 10月27日夜、チャハヨから二度目のメールが来た。
「夕方の報告。
現時点でメラピ火山の守人マリジャン氏を含む26人の死者が確認された。全員の死因は火砕流による全身火傷だった。
 今日の夕方からは激しい雨が降ってきて、このままだと噴火物質が崩れて僕ら捜索隊の待機所を襲う可能性があったから、捜索は中止するしかなかった。予定では金曜日に捜索を開始することになっているよ。明日は捜索はしないで、犠牲者の弔いをすることになっている。
 被災者の避難所になっているバラックはひどいものだよ。とんでもなく混雑していて、人がひしめき合っている。加えてこの豪雨のためにますます悲惨な状態だ。マスク、毛布、ビタミンと赤ん坊のためのビタミン剤とミルクが早急に必要なんだ。
 ボロブドゥール遺産は噴煙がかかっただけで問題はないよ。ジョグジャとその周辺の町も大丈夫だし、プランバナン遺跡も影響はないから安心して。もう少し落ち着いたら現状の写真を送るよ。Cahyo」


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10月28日朝、3枚の添付写真と共に、チャハヨからのメール。
「おはよう、緑。今日のメラピは晴天、ほんの少し曇っている。今日は捜索活動は休止で、今までに発見された犠牲者の弔いがキナレジョ村の下にあるウンブルハルジョで午前10時から行われるんだ。
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ここ2日間のメラピ火山の活動は静かだけれど、専門家によれば地下のマグマの活動はまだまだ非常に活発で、再度噴火の起こる可能性はまだ残っているらしい。だからメラピ火山周辺の数箇所はいまも立ち入り禁止になっているよ。
避難所の状況は日々悪くなってきている、とくに一晩の豪雨の後、みんなの精神状態も悪くなってきているし、病気も増えている。子供やお年寄りには厳しい環境で、呼吸器系の問題が一番深刻だ。

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今日はキナレジョ村で僕が撮った写真を添付した。メラピ火山の火砕流で被害を受けたエリアだ。
Cahyo」

※写真は上から牛まで犠牲になった民家、被害の大きかったキナレジョ村での救援活動、死亡が確認されたメラピ火山の守人Mbah Marijanのイスラム寺院、。チャハヨはインドネシアのドキュメンタリー番組などに関わるカメラマンなので、取材としてもまた個人の救援活動グループの指導者としても、災害地にはすぐ入り、正確な情報を送ることができる私の信頼できる友人だ。
by midoriart | 2010-10-28 09:10 | メラピ火山噴火
 ムンタウェイの地震と津波、そして私が10年間暮らしたジョグジャカルタの北部、メラピ火山の噴火。インドネシアはなんだか自然がいろんなところで怒っている。2006年5月にジョグジャを襲った中部ジャワ沖地震のとき、ふとしたことがきっかけで、このブログの読者の輪から始まった救援活動「KODOMO PROJECT」で私の信頼できる相棒となったCahyo Inda(チャハヨ・インダ)はインドネシアのボランティア団体のリーダーでもあり、今も国内で天災があればその地に飛び、もっとも必要な支援を把握して動いている。


b0090333_23301196.jpg そんな彼から今日メールが届いた。以下、内容を日本語訳したもの。
「みどり、ムンタウェイで起こった地震と津波の被害者はかなり多いよ、でも建物の崩壊は思ったほどじゃなかった。
今日はいま、メラピ山から戻ったところなんだ。昨日からむこうで捜索活動に関わっているんだ。状況はかなりひどい、特にキナルジョ村(Kihahrejo)とハルゴビナングン村(Hargobinangun)が火砕流にやられて大変なことになっている。


b0090333_23303872.jpgMbah Merijan(メラピ火山の守り人でジョグジャの人々に尊敬されている老人)も火砕流の犠牲になって他の16人と一緒に家で亡くなってしまった。それ以外に数人の記者も犠牲になっているよ。今日の午後からも僕は救助活動に行ってくるよ。今のところ、ジョグジャカルタ、マグラン、クラテンの住民6000人が避難生活をしている。
今一番心配されているのは、メラピ火山周辺に降ったとても細かい噴煙による呼吸器系の伝染病で、すでに噴煙のために呼吸困難で死亡した赤ん坊が二人いる。今ここで足りないのは、現地の住民のためのマスクときれいな水だ。

b0090333_2331084.jpg みどり、これが今のジョグジャの状況だ。今日の夕方にはまたムラピの新しい情報を送るよ。2006年のジョグジャ地震で僕らが使ったテントはもう再利用ができなくなるほど使ったよ。以前のように、日本の友達たちが僕たちのために祈り、手を差し伸べてくれることを望んでいるよ。
Cahyo Inda Wahono」

 日本にいる私が今なにをしたらいいのか、もう少し考えようと思う。チャハヨはまた続報と現地の写真を私に送ってくれることになっている。


b0090333_1735136.jpg 標高2,914mのメラピ火山。
※使用した画像はインドネシアのWEBサイトより引用


※簡単な近況はTwitterでもつぶやいています。@midoriart
by midoriart | 2010-10-27 17:36 | メラピ火山噴火
 しばらくのご無沙汰になってしまった。8月末に徳島県名西郡神山町の「KAIR(神山アーティストインレジデンス」に参加してから、毎日があっという間に過ぎてしまった。2ヶ月の制作期間をそろそろ終え、招聘作家5組の展覧会がもうすぐ始まる。
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 今年の招聘作家は
Adam Avikainen(アメリカ)
Yukie Hori(ブラジル)
Midori Hirota(日本)
Poh Wang(日本)
Ilgvars Zalans(ラトビア)

 それぞれが神山町の中で選んだ場所を使って作品展示をする。初日となる10月24日はアートツアーという全会場巡りもあるらしい。


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 私が展示に選んだのは神山町長さんのもっている元酒蔵。外観もカッコイイけど中もかなり歴史漂っててかっこいい。


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 今回は「神山八十八人巡り」と題して、2005年から続けているプロジェクトを88人と行った。第2次世界大戦の記憶をもっているお年寄りを訪ね、思い出を聞き、作品と交換してもらうものだ。
 神山はお年寄り天国というか、若者がほとんどいない町で、逆に85歳前後のお年寄りはどこにでも元気にいらっしゃって驚いた(でも糖尿病の割合は日本1らしい)。


 ここではあまり写真をUPしないでおく。詳細は24日以降に。
 こちら、KAIR(神山アーティストインレジデンス)のHPにも展覧会情報アリ。
「イン神山」http://www.in-kamiyama.jp/art/7619/

by midoriart | 2010-10-21 17:35 | Art