Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

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 最近は、一度帰国したらできるだけ長期で日本にいられるようになんらかの用事を日本で入れるようにしてる。そうできるようになってからは、一度ほどいたトランクの中身をいったんは実家に整頓し、2~3ヶ月滞在中にそれなりにやることして、それでまた心を新たにインドネシアへ戻ることができるようになった気がする。
 以前は一度持っても2~3週間で、インドネシアから持っていったトランクの中の物を出したり入れたりしているうちに滞在が終わってしまってたから、そんなフーテンの寅さん感覚からちょっと抜けつつある。

 今回は2ヶ月半の日本滞在を終えてジョグジャに戻った。その間、インドネシアで仕事したり、美術展で賞をもらったりしたので、わずかながらもルピアの入金がある。それを確認するため通帳記入をしにBCA(バンク・セントラル・アジア)へ行った。
 ちょうど17日の独立記念日とその振り替え休日明けだったからすごい人で、1時間近く並んでの通帳記入、まずはここで思う。
「なんでATMで通帳記入が出来ないんだ?!!!」
いつもそう、あまりにサービスよすぎる日本で暮らしてこっちに戻ると、最初はそのギャップですごくストレスになる。

 さらにうちに帰って気づけば、4月末から7月15日までの間がまったくプリントアウトされていない。そして謎のGTUの文字。電話で問い合わせてみたら、3ヶ月以上通帳記入をしていない場合は、その間のインとアウトを「GTU」としてまとめてプリントアウトするという。もしその間の出し入れを知りたかったら、身分証明書を持って最寄の銀行へ手続きに行けと。
 ここでさらにストレス。なんだそれは?意味がわからない。

 でもなんせ誰が何を、そして私が何を出したか知らないと、この国では知らないうちに知らない金が出てたりする(入ってることはまずない)ので、心配だから翌日また銀行へ出かけた。手続きの面倒くささにうんざりの私を見て、運良く気の効く担当者が、
「日本からでは、大変よね~・・・面倒でしょ、この国」
と気遣ってくれた。
「そうなのよ・・・日本だったらキャッシュを入れるのもATM、通帳記入もATMだからね・・・」
とつぶやくと、
「だったら通帳変えなさいよ、今ならあるのよ、通帳記入のできるATMがジョグジャに1機だけあるのよ」
一つの町に1機ってのもスゴイけど、まずはインドネシアで窓口に並ばずして通帳記入できるってことはとりあえず喜んでいいことだろう。さっそくそっちに切り替えてもらった。さらにスゴイ(インドネシアのレベルで)ことに、何の支出入かもプリントされる。
 つまり、日本では想像しにくいだろうが、今までの通帳では入った金はわかっても、誰からの金なのかはプリントされなかったのだ。


b0090333_19273315.jpg これが旧通帳。別に全部が新しくなったわけじゃないので、これが現在使われてないわけではない。取引内容を詳しくプリントしたくて、ATMでも記入したい人のみが特別な通帳に変更できるだけのこと。


b0090333_19275113.jpg 中身はこう。Aは日付。Bが取引内容、ATMからか、引き出しか、利子かがわかる。そしてCが出たほうでDが入ったほう、Eが現在の貯金額。


b0090333_1928816.jpg そして今回、私が切り替えた新しい通帳はこうで、


b0090333_192822100.jpg Aに日付、B(右)に取引金額。出入りが分かれてないために、数字の後ろの部分(C=通帳には「D(支出)」と記される)で入ったものか出たものかがわかる。多少ややこしいのは、一度の取引で2段使うこと。2段目に何に使ったものかがプリントされている。私の場合、ほとんどが食材をスーパーで買ったときの支出。


 せっかく日本並みに便利になろうとしてるんだから、もう少し頑張ってせめて1行に取引が収まるようにはできなかったんだろうか。ま~人間、便利になるとどんどん欲が出るからいけないが。ADSLの速度にしろ、光ファイバーの導入にしろ、インドネシアも少しずつではあるけれど、文明の波が入ってきてるんだなぁ・・・
 最初にバリに恋したときには、文明から離れた、神々と暮らす人々に魅せられたのに、暮らしてみるとやっぱり便利さを求めたりして。人間って勝手なもんだ(私だけか?)。
by midoriart | 2008-08-31 19:28 | Yogyakarta
毎年秋に東京ビックサイトで『JATA世界旅行博』というものが開かれている。いろんな国がここで観光のPRをするわけだけど、私がアドバイザーをしているジョグジャ市観光局や、ジョグジャのホテル組合もこれに参加している。私は2004年から、JAVA PAVILIONの名でPRに行ってるジョグジャの観光組合さんから頼まれて、日本で配布するジョグジャのガイドブックを編集している。
本は『Jogja & surroundings』というタイトルで、74ページフルカラーという、ジョグジャレベルではかなりの豪華本。これをいつも1000~1500部印刷して日本へ持っていっている。

今年の旅行博に絡んで、私が2003年から刊行している『JOGJA SURFING』も日本へもっていくことになったので、取材のネタが必要となる。ちょうど卒論が終わったばかりでヒマしている若い友人モトを誘って、日曜1日取材につき合ってもらった中で、一番感動したコタグデ王宮墓地について。


b0090333_17352899.jpg 私がジョグジャに来たのは1999年、最初の1年はコタグデの金持ちの家に下宿していたのに、当時はあまり周辺探索をしなかったので、コタグデ王宮墓地を訪ねるのは初。ひっそりとした敷地の入り口にベンガル菩提樹の老木が2本立っている。なんだか高貴な空気がいきなり漂っている。バリの観光地だとこういう場所に必ず物売りがいて、せっかくこっちが神聖な場所を訪れるっていうのに、どうも気が散って困るのだけれど、ジョグジャの人たちは観光客に無関心だから嬉しい。


b0090333_17361389.jpg ソノパティ王をはじめとする王家の人々81体を安置した王家墓地のコンプレックスには、その他に古きイスラム寺院、男子と女子に分かれた沐浴場が残っている。ここは今も神聖な王の力の及ぶ場所として地元の人々の信仰の場所になってるようで、あらゆる場所に祈りを捧げた形跡が残っている。


b0090333_17363893.jpg 王宮墓地へ入るには、ジャワの正装に着替える必要がある。これはコタグデの墓地よりも観光客に有名なスポット、イモギリの墓地でも同じこと。私は一度もちゃんと正装して古代ジャワの王様たちに挨拶したことがなかったので、いい機会だと思ってモトと一緒に拝みに行くことにした。
なんたってこの地で生まれて育った大学生の彼ですら、一度も来たことがないっていうんだから、由緒ある墓地なのにかわいそうだ。ま~、名古屋で三英傑に由来する場所へいちいち行かないのと一緒のことか・・・


ジョグジャ王宮に仕えてるようなちゃんと正装したおじ様が駐留所にいて、ここで記名長に名を書いてドネーションをちょっと払う。衣装を一式借りるには1万ルピアがいる。でもちゃんと墓地の中まで案内してもらって、どれが誰の墓石かも説明してもらえていい感じ。もちろん、中に入るときは靴もサンダルもご法度。

b0090333_17373124.jpg 駐留所横の休憩所に「泊まりの際の心構え」とあった。どういう意味か聞いたら、ジャワ暦で神聖な日などには、沐浴場で瞑想したり、井戸の水をもらったりと、王家の霊パワーにあやかりたい人たちが集うこともあり、彼らは朝までこの休憩所を使うことが出来るのだそうだ。
確かにここの空気、下界俗界とは違うような・・・。静けさと、空気の緊張感がなんともいい感じ。怖いとか、ヤバい感じではなくて、なんかいい波長というかオーラというか、これは古の王様たちの霊がこの場を護ってくれてるってことなんかねぇ・・・

b0090333_17375635.jpg今日つき合ってくれたモトも、若いくせにこういう神聖な場所が好きな若年寄りなので、今度は満月の夜にでも来て一泊して、暗闇の沐浴ってのもアリかな~と思ったり。
(写真はバリの寺院で見る守護神ボマよりもわずかにヌケ系の顔したレリーフ)
by midoriart | 2008-08-27 17:38 | Yogyakarta
 日本からやってきたマホさんと、スクー寺院の次に行ったのがチェト寺院(Candi Ceto)。ラウ山の西麓に15世紀建立されたヒンドゥー教寺院で、海抜1470mの場所にそびえている。ともかくここへ向かう道ったら、そのまま自動車のフロントが天に向いて、そのままそっくり返るんじゃないかって、大袈裟じゃなくて思うくらいにすごい急な坂道を登っていく。


b0090333_157861.jpg この寺院はソロの祖霊信仰の総本山ともいわれていて、ヒンドゥー教だけじゃなくて仏教の影響も受けて作られているそうだ。ここだけ見てたら、まるでバリにいるような気がしてくる。


b0090333_1572496.jpg 先日20日はバリでガルンガンの祝日(日本のお盆みたいなもので、210日に一度やってくる)があったけれど、やっぱりここでもそれを祝ってペンジョール(竹の幟)が立てられていた。


b0090333_1573616.jpg どんどん奥へ奥へ、一番神聖な祠のある場所へと上って行くと、やっぱりここにもチンチンがしっかりと祀られていた。このへんがバリでは見かけない光景。さらにチンチンに添えられたピンクのバラの花はなんともセクシー。このセンスはいったいどこからくるのだろう?当然ながら真面目にやってることだけに、感慨深い。


b0090333_158816.jpg ここで一番気になるものといえば、他に類を見ない謎のインカ的装飾。
 私が知る限りこのデザインの意味を解いた書を見たことがない。男根崇拝に古いアニミズムや、ジャワの信仰などなどが混じってできたものなんだろうけれど、南米の人がポ~ンと飛んできて作ったとしか思えないようなワイルドで幾何学的な文様はかなり魅力的。


 運良く入り口近くで僧侶を見つけた。ヒンドゥー寺院だからバリ人なんだろうかと声をかけたらジャワ人だった。この山の近くに住んでいる僧侶さんだという。上部の祠をゆっくり回っているマホさんを待ちながら、僧侶に話を聞いた。

b0090333_1582317.jpg ここではバリ・ヒンドゥーと同じように、プルナマ(満月)とティルム(新月)は神聖な日とされ、多くの信者が訪れるそうだ。ただバリと違うのはその当日ではなくて、前日の夜に祈りに訪れること。ふ~ん・・・。ジョグジャから3時間近くかかるこの場所に夜詣でるとなったら、泊まらなくちゃいけないな。そういえば寺院への参道周辺にいくつか小さな民宿があったっけ。


「ミドリさん、今度は泊りがけでお参りに来ましょうね!」
 マホさんもかなり気に入ったようだ。確かにこの寺院はすでにこの場所がスゴイもの。なんとも静かで神聖で、穏やか~~~な空気に包まれている。
 ぜひぜひ、またインドネシアに来て下さいね、マホさん。ここ、必ずまた訪れましょう!

 その後、ソロの町へ戻り、名物のスラビ(ココナツベースの蒸し菓子)を購入、ジョグジャ市内へ戻った。今年4月から一ヶ月開催された日本の交流美術展『KITA』展の会場を見に行ったり、私の大好きなオーガニック野菜のベジタリアンメニューをもってるレストランに行ったりして夜も更けて。
 楽しい日帰りツアーでした~、マホさん。アリガトウございました~。
by midoriart | 2008-08-26 02:09 | Yogyakarta
 以前ジャカルタで仕事していた私の友人マホさんが、東京での新しい仕事を始める前にインドネシアへ遊びに来た。ジャカルタにいるたくさんの友達と会った後、彼女はジョグジャにも寄ってくれた。
 私は数年前からジョグジャで日本語情報誌を刊行している。私のインドネシアでのビザは「ジョグジャ市観光局アドバイザー」なんだから多少はジョグジャの観光発展を手伝わなくちゃいけないわけで。マホさんは私の作った『JOGJA SURFING』のある号で2つの寺院の記事を読み、それがずっと心に残っていたらしい。
「なんだかあの2つのチャンディ(寺院)に関する文章では、ミドリさんの感動がすごく伝わってきたんですよ。やっぱりイイところですか?」
 ここは本当にいいところ。場所的にもいかにもパワーがありそうだし、観光客が少なくてこの神秘的な場所を独り占めできる感もイイ。山が好きなマホさんが気に入らないわけがないので思い切り推薦した(ちなみに、誰にでも推薦できるスポットとは言えないのであしからず)。

 私も久しぶりだし、せっかくマホさん来てるんだからと、2つのチャンディ巡りに便乗した。最後に行ったのはもう3~4年前になる。自分のオンボロ・スターレットで行ったから、途中の上り坂でエンストして大変なめにあったのをよ~く覚えている。今回は知り合いのエージェントでコンディションのいい車&運転手チャーターだから安心、安心・・・。

ソロの町を越して東へ36キロ、どんどんとラウ山を上る。最初に着いたのはスクー寺院(candi Sukuh)。15世紀ジャワ島がマジャパイト王朝で栄えていた時代のヒンドゥー寺院。どっちかというと中米のマヤ文化なんかに共通した感じがあるのは本当に不思議。バリのヒンドゥー寺院ならかなりたくさん見てきてるけど、それともまた違う。でもモチーフは確かにヒンドゥー。


b0090333_11331466.jpg 入り口には、今はふさがれてるけど、昔はここを通過しなければいけなかったというエントランスがある。下に彫られたデザインも摩訶不思議。ダビンチコードみたいなもんでもあったんか?


b0090333_1133408.jpg 今回巡った2つの寺院に共通してるのは「リンガ(男根)」のモチーフがとても多いこと。ここまで露骨に「モノ」を象っているのはバリにもそんなにない。これなんか、かなり真剣に握ってるし。


b0090333_1133574.jpg こんな急な階段を上ると一番上に今も信者が祈っている場がある。

b0090333_11344977.jpg この道具類を見ても、バリ島のヒンドゥー教徒が普段祈る際の一式とはちょっと違ってる。ジャワの古い信仰クジャウェンが混じっているのだろう。


b0090333_11341182.jpg こんな羽根の生えた像も、インドネシアらしくない。15世紀にどこからこういうデザインが入ってきたんだろう。遺跡を見るたびに、7~15世紀くらいのジャワ(インドネシア)って、今のインドネシア人とは別の民族が住んでたのか、あるいは宇宙人か、あるいはスペイン方面からガウディみたいな人が飛んで来てこういうもの作って、また去ってったんじゃないかと思ったりもする。今の人たちが作り出すものとはまるで違うものが残ってるんだもの・・・。


b0090333_1135749.jpg マホさんとの記念撮影はチャンディ・スクの入り口で。
 この後行ったチェト寺院についてはまた次に。
by midoriart | 2008-08-22 11:38 | Yogyakarta
 バリからジョグジャへ移動する前に、バリの旧友トモコさんとランチデート。いつもバリに戻ると彼女とは一度はランチを一緒する。この日ばかりはツーリスト気分でUBUD周辺のスポットを楽しむことにしている。
 たまにバリに戻ると、昔よく行った店がどうなってるのか気になる。今回はUBUDから北のエリア、棚田がきれいなトゥガララン方面にあった2つのレストランを思い出した。一つはかなり北部にある白人が経営するコテージとレストランなんだけど、ここはすでに建物の屋根が抜け、お化け屋敷状態になっていた。残念…。そしてもう一つの店をチェック、こっちはちゃんと開いていた。


b0090333_13174437.jpg これも棚田の景色がとってもキレイに見える場所に建っている。ちょっと高い(といってもランチなら一人の予算1,000円くらい)んだけどたまにはイイだろう。観光客の真似して景色がよく見えるテラスに席を取る。
 5~6年来てなかったら、レストランの下に数件のコテージまで出来ていた。夜はかなり怖いだろうな~…、でも一度こんな場所で一人で夜を過ごしてみたいもんだ。人生観変わるかもな。


b0090333_13192546.jpg 久しぶりのビンタンビールと、前菜のルンピア(春巻き)、ヘルシーにお野菜もってことでガドガド(温野菜のサラダ)、そしてちょっと気になった焼うどん。味付けもダシが効いてて生姜までのってた。結構イケる。


 17日にジョグジャに戻ったのはいいけど、井戸のポンプは壊れてるし、修理に出してた自動車はバッテリーあがっちゃってて修理のし直し。どこにも出られないで困っていたら、ジョグジャ在住の日本人Mさんが寄ってくれた。このMさんは大の料理好きでいろんなアイデア飯を自分で作る。
 今回の帰国でやった人間ドックで、コレステロールがかなり高いと指摘されたので、これからは食生活を改善しようと思っている。なかなか自分で魚料理はしなかったんだけど、青魚がイイと栄養士さんに言われたので、できるだけ魚の食事にかえたいって話をMさんにしたら、
「じゃあ今から魚見に行きましょ」
ってことになった。


b0090333_13184421.jpg 日本じゃ切り身で売ってることが多いから面倒がないけど、ここではたいていはでかいまま、本体そのままで売っているから、今までこれを調理しようって気にはなかなかならなかった。でも実は最近のスーパー、ちゃんと魚コーナーの兄ちゃんがこっちの言うとおりに捌いてくれるんだって。Mさんが教えてくれた。


b0090333_1319255.jpg 今日は鯖1匹と、イワシ3匹をGET。頭をとって2枚におろしてもらった。今回100円均一で魚焼きを買って持ってきたので、さっそくお昼はインドネシアの青魚試食。もちろん、味噌汁も野菜の具たっぷりにして。

 で、味はといえば。
 ま~ま~OKってところか。日本ではレモンを絞ってたけど、今日は大根おろしにポン酢でいただいてみた。鯖は2枚におろして半分に切ったので切り身4つ、イワシは小さいから開いてそのまま。今日はまず鯖の切り身ひとつとイワシにトライ。イワシのほうが身がしまってて日本で食べるものに近い感じ。これならイケる。

 Mさんのおかげで、苦手だった魚も今後の買い物リストに入れることができそうだ。これで健康生活第一歩が踏み出せたってことで。
by midoriart | 2008-08-19 13:16 | Indonesia
 8月14日名古屋発デンパサール行きGARUDA889便に乗る。
 36度あった名古屋から28度のバリはまるで「秋」。GARUDAの乗務員の姉ちゃんが
「ナゴヤっていったい何よ、あの暑さにはみんなまいったわよ。ここは本当に日本なの?まるでアラブよ・・・」
と言ったのには笑った。

 UBUDの師匠宅(10年世話になった木彫りの師匠)では夜から雨。本気で寒い。
 15日、日本は終戦記念日、17日、こっちは独立記念日。前日の夜には子供たちが松明を掲げて道路を練り歩く。独立記念日はあるは、満月のお供えは作らなくちゃいけないわ、そして20日には210日に一度のガルンガン(日本でいうお盆みたいなもの)までやってくる。バリ女性は本当に本当に忙しい。

 17日独立記念日のお昼からジョグジャへ移動。
 2ヶ月半留守にしていた家は、壁の色が白から黄色に変わってて驚く。大家さんが独立記念日に向けて変えたらしい。犬のエサ係してくれてるオバちゃんが、ここ数日井戸の水がなくなってると教えてくれる。水浴びできるだけの水は、ジョグジャ在住の日本人のおじ様にお願いしてもらっておいたけど、早く直さないと家中の拭き掃除すらできない。明日はまだ振替休日だしなぁ・・・(泣)。乾季は本当に困る。
by midoriart | 2008-08-17 10:32 | Yogyakarta
 一時帰国もあと1週間となった今日は愛知県美術館のロビーで交換プロジェクトを実施。これは昨年から今年1月にかけて私の個展を企画してくださった愛知県美術館の学芸員Tさんと、愛知県美術館友の会の皆さんのサポートで実現したもの。
 日本では個人情報が得にくくて、さらに私がヒト型の小作品を70歳以上の人たちの私物と交換するというプロジェクトは、なかなか道行く人にさらっと理解されにくいために、プロジェクトの趣旨や内容をよく知っているTさんがくれたアイデアが、友の会の皆さんの協力を仰ぐことだった。美術館の中でやってれば、路上の怪しい勧誘と間違われることもない。


b0090333_17504976.jpg 8月8日の今日、午前10時から午後4時まで美術館のロビーで70歳以上の人々を待ち、作品の内容を説明して交換をお願いすることにした。10分前に美術館入りし、展示台1つを借りて準備。


b0090333_1751565.jpg がしかし。
 名古屋の夏は異常に暑い。ほぼ体温と同じ温度の中、今日はオリンピックの開会式もある。家から出ようと思う70歳以上の人がどれだけいることか…。とはいえ、前もって友の会の皆さんには会報に添えて今日のプロジェクトについてお知らせもしていたので、数名の方がわざわざ足を運んでくださった。


b0090333_17512139.jpg 運良く名古屋の版画同好会の皆さんが午前中に来館され、一人に話しかけたらメンバー全員が70歳以上だったので、一気に6名と交換成立。


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 心配していた5時間で、12名の方々と交換ができた。これで今回の一時帰国中、日本人と交換できた数は22。数的にはまだまだ少ないので、今回はここまでにして、次回の帰国でまた継続する予定。やっぱり100は欲しい。

 14日に日本を発ち、バリで3日間、17日インドネシアの独立記念日にジョグジャへ移動する。2ヶ月半の一時帰国中、お世話になった皆々さま、ありがとうございました!
by midoriart | 2008-08-08 21:07 | Japan
 東京最後の今日は東京じゃなくて埼玉へ。飯能駅からバスで40分、終点のバスストップから徒歩40分のところにあるのが天王山八王寺、「竹寺」の名で親しまれる山里の古寺。
 ここへ行くことになった理由は2006年のフィリピンに遡る。個展のためのフィリピン来訪でルソン島北部バギオを訪ね、そこで知り合ったのがドキュメンタリー映画作家のキドラット・タヒミック。ぱっとめにはクレイジーなおっさんだけれど、作品はかなりスゴイ。
 彼と親しくなったきっかけは、バギオ在住の日本女性マリコさん。なぜか最初に会った時から波長があってしまった私は、この出会いの後2007年にも2度目の個展でバギオを訪ね、マリコさん企画の国際環境デーイベントの美術部門に参加もした。そのときにはキドラット親父の家で1ヶ月近く居候させてもらい、毎晩のように彼の作品を見せてもらった。

 キドラット・タヒミックは知れば知るほどスゴイ人で、山形ドキュメンタリー映画祭ではもう「顔」になってて、今年は審査員として招待されている。また私の出身地愛知県にある愛知文化センターにも招待を受け、名古屋でドキュメンタリー作品を制作したこともある。さらに映画の分野から、ベニス・ビエンナーレにフィリピン代表として出品したこともある。そんなこんなで日本ともかなり馴染み深いキドラット親父が私によく話してくれたのが竹寺。
 彼は日本に来たとき、田舎に行きたいといって飯能エリアにやってきて、散策しているうちに竹寺を見つけたそうだ。そして住職さんと親しくなり、その交流が深まって、住職さんとこの息子さんがバギオの高校へ入ったりもしたらしい(彼はすでに卒業して竹寺を守っている)。
 
 住職とキドラットの親交は、バギオの木彫り職人を竹寺に連れてきて、一二支を象ったトーテムポールを本堂の横に設置したことからもよくわかる。というのも、この竹寺では本尊牛頭天王(ごずてんのう)という牛の神様を祀っていて、バギオのカラバウ(水牛)とも通じるものがあったらしい。明治維新の神仏分離令をのがれ、お寺と神社が同居したという珍しい寺でもあるらしい。だから外国からやってきた牛の像なんかが寄贈されることにも柔軟なのかな。

 前置きが長くなったけれど、そんな話をキドラットから聞いていた私は、竹藪の中にある竹寺のことがずっと気になっていた。でもこんな山里まで出向くなんて、一人だったら実行できてなかっただろう。でも今回はちょうど私の東京滞在と、バギオでお世話になったマリコさんの帰国が重なったのだ。マリコさんの古い友人が運良く飯能に住んでいたので、バス40分と徒歩40分の部分がお車の送迎となってぐんと行きやすくなったから行けたというわけ。


b0090333_1185016.jpg かなり広い境内で、まず見えてくるのが池。バスクリンですか?ってくらい緑色深い神秘的なスポット。

b0090333_1192854.jpg ひっそりとした佇まいの前庭。

b0090333_1194454.jpg 本堂へ向かう参道。さすが鳥居も竹製。


b0090333_1195875.jpg 本堂までの長い上り階段の途中、立派な輪が出てきた。


b0090333_11101999.jpg これが本堂横にあったバギオの職人が制作した一二支のトーテムポール。見事。


b0090333_11104226.jpg 汗びっしょりになって山を降りたら、住職さんと奥さんが冷たく冷やした桃を用意してくださった。キドラットも泊まっていったという部屋に通してもらったら、なんと部屋の中に竹が生えていた。さすがは竹寺!


  正直、車で送ってもらっても遠いな~と思う場所ではあったけれど、竹寺周辺にはとっても気持ちいい空気が流れていた。あのバギオのクレイジー親父が大好きになるのもよくわかる。
 実は今日の訪問、マリコさんにとっては単なる訪問ではなく、キドラット親父からのミッションがあったのだ。またいつか、この竹寺でバギオのアーティストと一緒に何かを作りたい、そして日本のアーティストも巻き込んでおもしろいことをしたいという彼の思いを伝えに来たのだった。ちょうどのタイミングで来年は丑年。つまり竹寺で祀ってる牛頭天王(ごずてんのう)さんの12年に一度のご開帳の年になる。だから住職さんも何か記念行事を考えているらしい。
 人一倍の行動力をもったキドラット親父とマリコさんのことだから、本当に来年は竹寺でなにやら面白いことが起こるかも…。ちょっと楽しみになってきた。
by midoriart | 2008-08-04 11:08 | Japan
 東京へ来たら、ペインターのIさんと画廊巡りをするのがここ数年のお決まりになった。今日のスタートはベトナム料理のランチから。彼はいろんな店を知ってるから、私が前日にリクエストしておくと好みにぴったりの場所をちゃんとアレンジしてくれるから嬉しい。
 フォーとカレー、生春巻きのセットランチで大満足して、まずは銀座の資生堂ギャラリーへ。今やってる『夢の饗宴』はインドネシアで仲良くなったgraf media gmの豊嶋さんが空間構成をしていて、シアタープロダクツも、南風食堂も参加している。これ、実はみんな『KITA展』の参加メンバーでもある。

b0090333_2237349.jpg 入って最初に、シアターの作品があった。着て写真が撮れるようになってたので、さっそくIさんと撮影。しかし、なんで私が男側で、Iさんが女側なんだ?


 銀座で気になってたHERMESの8階フォーラムではインドのアーティストN.S.ハーシャ展をやってた。彼の作品は昔、福岡アジア美術館で見たわ。撮影はNGなので紹介できず。
 暑い暑い銀座を歩いてた私が一言。
「氷食いたい・・・」

b0090333_22374933.jpg やさしいIさんはこれを聞いて、わざわざ汐留にある京都の老舗、都路里(「とろり」じゃない「とじり」)に連れてってくれた。ついこの前歩いてきた京都は祇園にあるのが本店とか。う~、宇治が濃いぃ~。白玉のもっちり感も素晴らしい~~~。


 今度は新富町へ出てARATANIURANOで高嶺格の「スーパーキャパシタ」を見る。今まで見てきた作品とは随分違ってて驚いた。

b0090333_2238232.jpg ここから恵比寿へ。道順があっちこっち行ってるのは、私のわがままで「宇治氷」がルートに新しく入れられたため。恵比寿駅がやたら混んでると思ったら、盆踊り大会だった。都会の街中でもまだこうした祭が残ってるんだな~。動く遊歩道とイカの臭いってとってもミスマッチ。


b0090333_22381251.jpg ここでは最近移転したNADIFFへ行った。夕暮れの中で見つけた新しい建物の横には、味があるすぎのアパート。思わずこっちもアートなのか?と思ったけど、どうやらそうではないらしい。


b0090333_22383245.jpg 私としてはかなりタイトスケジュールで動いた1日となった。しめは勿論、呑み会~。

b0090333_22384615.jpg 今回は長期滞在で和食もしっかり満喫できてる私は、逆にエスニックなものが恋しくなってきてるので、夜はアジアンエスニックに決めた。Iさんオススメの店は広尾のAGARY。アジアンなんだけど、かなり年代モノの梅酒なんかもあったりして、料理も美味い!サラダのソースはインドネシアのガドガド風で、シンハービールともよく合う。イカ串、チジミ、サラダ、タイカレーとアジアンのごちゃ混ぜで大満足の二人。Iさんのおかげで、今日も1日、充実の画廊巡りでした~。アリガトウ!!!
by midoriart | 2008-08-02 22:36 | Art