Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

2008年 04月 01日 ( 1 )

 キュレーターである豊嶋さんがジョグジャ入りしてから6日目。恐ろしい量と種類の仕事をこなし、受け入れ態勢もバッチリな状態で、第一便のアーティスト3組が制作の波に乗ってきたところで、今度は南風食堂の三原さんがジョグジャ入りした。
 フードコーディネーター南風食堂、女性2人のユニットだが、今回は一人が出産間もないために来イできなかった。ミハ(三原さんの愛称)さん一人での参加。

 川のほとりで大歓迎を受けて制作の始まった淀川テクニック。歓迎されるのはいいけれど、田舎には英語の話せる人もいない。コミュニケーションが難しい。それで時間をとられてしまったら制作にも差し障る。

b0090333_2554870.jpg  そこに来てくれたのが助っ人のイサ君。私のジョグジャの友人から紹介してもらた彼は、過去に日本に行ったこともあるUGM(ガジャマダ大学)日本語学科の学生。電話で最初に話したときから、フツーに日本語でコミュニケーションできるから、安心してバイトをお願いすることができた。

 まずは会場となるJNM(Jogja National Museum)に来てもらい、淀テクのまっちゃんと今後の打ち合わせ。昔ながらの「良い子」風な印象のイサ君に過去の作品の説明もしていた。作品にも興味をもってくれたみたいでなにより。

 フライトスケジュールの都合で、アーティストたちは夜にジョグジャ入りする。その日宿で私とキュレーターの豊嶋さんでお迎えして、ざっと今までの進み具合などを説明する。そして翌日は会場を見せた後で、アーティストの買出しなどに私がお供する。というパターンが今までにできてきた。なので今日はミハさんの買出しアテンド。


b0090333_256583.jpg  まずは南風食堂の展示で使う椅子のチェック。安めの家具を置いてる店で小さなハト小屋を見て感動するミハさん。ここでは幼稚園用の木の椅子4脚をご購入~


b0090333_2562078.jpg  ミハさんのリクエストで、次に行ったのは植木屋。展示室いっぱいに植物を置くというプランなので、1ヶ月部屋に置いても大丈夫な室内用の植物を探す。私も南国の植物を育てるのは大好きなので、ミハさんが選んでいる間にもついつい自分ちの風呂場に足す植木のことを考えてしまった。
 展示のメインに使ったのは、インドネシアのどこでも見かける引き屋台。これを南風食堂バージョンにカスタマイズする予定。


b0090333_2563679.jpg  南風食堂、今回の『KITA!!』展はかなりハードスケジュール。作品としての展示だけではなく、18日開会式のケータリングで300人分の食事を用意し、さらに展覧会オープニング後の24日にも、今展キュレーターの一人、高橋瑞木氏のキュレーター・レクチャーでランチを用意することになっている。そんな南風食堂のミハさんがイメージした展示は開放感のあるとってもいい空間だ。


b0090333_2565472.jpg お隣は先にジョグジャ入りした淺井君の展示室。彼は小さな一室をマスキングテープのドローイング空間に、そしてその隣の横幅9メートルのオープンな空間ではジョグジャのいろんな場所で集めた泥で、壁と床一面にドローイングをする。
 ジョグジャ入りするなり、コツコツと制作を続ける彼は、すでにここまでドローイングが進んでいた。淺井君の使う素材は泥と水。いろんな泥を混ぜて濃淡をつけたり色みを調節したりする。土はインドネシア語でタナ(Tanah)、水はアイル(Air)、そしてタナアイルと合わせると、インドネシア語では「祖国」といった意味になる。それをどこかで聞いてきた淺井君、なんだか感慨深げ。


 ちょっと話は違うけれど、インドネシア語には同じ言葉を2回繰り返して意味が変わるものが多い。例えば「道路」=「ジャラン(jalan)」は「ジャラン・ジャラン」と繰り返すと「散歩する」の意味になるし、「考える、推測する」=「キラ(kira)」は「キラキラ」で「およそ」という意味になる。
 これを聞いたキュレーターの豊嶋さんが笑った。
「なんやそれ?考えて考えて『だいたい』になるん?」
言われてみて気づいた。さすがはインドネシア、考えて考えても「約」なんだな~。それとも考えすぎて「およそ」になっちゃうんか。ともあれ非常に新鮮な指摘だった。
by midoriart | 2008-04-01 23:54 | Yogyakarta