今朝買い出しのために東に会った。こどもテント・プロジェクトが起動し始めてからは、水曜日前にその週の食材などを買い出すのが決まりとなっている。今回の買い出しは12日から新たに動き始めるセウォン第4テント分も含まれるので合計3テントの買い出し。今では第2テントに約80名、第3テントに100名、第4テントは芸大教授から約100名の子供が集まると報告を受けている。
昨晩、報告書を作りながら(このブログのこと)途方に暮れるような感じで疲労感が襲ってきた。5月27日の被災からこっち、ひたすら突っ走ってきたために老体にガタが来たのか、乾季に入って寒さが増したため、寒がりの私にはフィジカルに負担だったのか理由がわからずにいたのだけれど、今朝東と話していて、この疲労感と孤独感が何なのかがわかったような気がした。

ゴールの見えない長距離走。私は今、それを走っているのだった。走る続けるしかない、それはわかっている。でもどこまで走っていくのかが見えない。今日買い出しをして義援金が減る、でも今日もまた義援金は入ってくる。使っても使っても半分から支出が越えない。何キロ走るのかがわかっていれば、走るペースも考えることができる。けれど、先が見えないから今日をどんな速度で走ったらいいのか自分でコントロールできない。

自分自身が被災し、激災地を見てショックを受け、何か自分にできることはないかと考えた。そこへ日本の知人から電話があり、少しでも被災者のために支援物資を送りたいと言われ、デリバリーを引き受けた。インドネシアに興味のある人たちの検索にこのブログがヒットするようになり、共感してくださった人がリンクし、どんどんと輪が広がっていった。インドネシアの公的機関を信用できない人たちがこんな私を信じて義援金を託してくださった。この間は被災から2週間も経ていないと記憶している。過去の記事を見れば、1日に50名以上からの義援金が届いた日もあることがわかる。

私個人への負担になるからと、義援金送金を躊躇う方も多くいらっしゃった。それでも私は東の助けも得られたし「託したい人からの送金は拒まない」と返事をしてきた。最初のコンセプトだった「今すぐ、助けの必要な人に直接必要なモノを届ける」から、長期的な「こどもテント・プロジェクト」に移行し、義援金は子供にフォーカスして使うようになった。私はこの選択が正しかったと思っている。そして現在では内容も安定し、激災地の3ロケーションでプロジェクトが遂行されている。
途中、何度も私個人の予定は話してきた。今月27日からはマニラで個展のため、8月16日までジョグジャカルタを空ける。地震よりずっと前から決まっていたことだし、私の本業を犠牲にはできない。招待してくれたフィリピン大学にだって申し訳がたたない。だから私は出発しなくてはいけないし、本当なら現在も、制作の時間をもっともっと取らなければいけない(と思って少々焦っている)。

人を助けるなんてこととは無縁の生き方をしてきた私が、ジョグジャの地で被災し、運よく助かり、逆に被災者にほんのちょっと手助けできる立場になった。そしてこの活動を続けるにあたり、ここまで毎日病気もせず気合を入れてやってこられたのは、どこの馬の骨ともわからない廣田個人に対し、その暖かい善意を託してくださった358名(今日までの入金件数)のメンバーがいたからに他ならない。どんなヤツかもわからない人間にその大切な義援金を託すということ、私が逆の立場でできるだろうか。私を信用してくれた見ず知らずの方々を裏切ることはできないという気持ちから、どんなに眠くても疲れていても、最低私がやるべきこととして報告書はUPしようと努めてきた(1日だけ挫けたけど)。結果を見せることでしか、皆さんの信用に応えることはできなかったからだ。

今日現在までの会計を報告すると、皆さんからの義援金は4,087,904円にも上る。そして今日の買い出しで、ようやく支出が残金を越えた。
支出は158,856,725ルピア、
そして残金は147,736,075ルピアとなった。

そこで、今日はメンバーの皆さんに報告しておきたいことがある。
7月27日でジャワ島中部地震から2ヶ月となる。この2ヶ月をもって私は皆さんからの義援金預かりをいったんストップしようと思う。今の残金だけでも、今後のこどもテント・プロジェクトを半年近く継続する余裕がある。プロのボランティアではない私にとって、いつ尽きるかわからない途方もない義援金を握っているよりも、2ヶ月を機にここで手持ちの預かり分を定め、今ある額で何をしていくかを考えたい。またマニラ滞在中、毎晩ネットで入金状況をチェックできるかもわからないこともストップの理由の一つだ。
一抹の不安は、このブログがもともと一人歩きをし、私の知らないところでどんどんリンクしているということ。だからこの報告を継続して読んでくださっているメンバーの皆さんにお願いしたい。もしそれぞれのブログやHPで義援金についてリンクされている方は、7月27日をもって受付終了する旨を追記していただきたい。
今回皆さんの義援金を預かるために公開した口座は、私が日本で持つ唯一の口座であるために完璧に口座を閉めることはできない。また、今までにメールで「展覧会の作品売り上げを義援金として送りたい」、「救援ライブの収益金を後ほど送りたい」といった連絡をいただいている。その方々がもし27日以降しか送金できないのであれば、それは約束どおり受けるとする。

今日のお知らせは単に義援金受付を終了するだけの話で、こどもテント・プロジェクトの終焉ではない。そこは強調しておきたい。こどもテントはまだまだ今後も続いていくし、私のこの報告も実はまだこれからなのだ。ただ、私の走るべき距離をここで決めてしまいたい、それだけのこと。ゴールのわからない長距離走は厳しかった。だからメンバーの皆さんにはご理解いただきたい。
新メンバーさんはお二人。セノオ タキコさん(名古屋)、吉備久美子さん(金沢21世紀美術館学芸課)から合計20,000円の追加。

今日はセウォンで始まる新しいテントの設置も始まった。ここにはWCも取り付けるので設備としては第3テントと同じ。芸大教授の奮闘に期待したい。そして報告はまだまだこれからも続くことをしっかり覚えておいてほしい。

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◆東って誰?って思う方は、当ブログの「新たな仲間登場」
http://midoriart.exblog.jp/d2006-06-05を見てください。
◆「救援パック・プロジェクト」隊員って誰?って思う方は「ジョグジャ救援パック小隊:隊員紹介」
http://midoriart.exblog.jp/d2006-06-14を見てください。
◆救援パック・プロジェクトの1ヶ月の会計報告は
http://midoriart.exblog.jp/d2006-06-27を見てください。