Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

11月30日◇霜月オムニバス

◇30年ぶりの母校

 今回の一時帰国のタイミングで、なぜかわが母校(中学校)からお呼びがかかった。なんでも今日びの中学校では総合教育なる時間があり、それぞれの学校でユニークな授業を行っているそうだが、わが母校(キリスト教の女子校)では夢多き中学3年生のために、いろんな世界で生きている人を講師として呼び、話を聞かせているらしい。
 正直言って、私はかなりヤンチャだった。校庭で立たされたことも、先生に呼び出されて長いスカート(当時の流行は今とは正反対で超長いスカートだった)を切らされたこともあった。なのになんで私が講師になるのか、まったくわからない。変な卒業生というのは、生徒にとってはそれなりに刺激になるんだろうか。


b0090333_1141576.jpg 打ち合わせのためというか、本当は半分お断りのために、30年ぶりの母校へ行った。いきなり職員室で、今回依頼くださった見ず知らずの先生に会うのが怖くて(ヤンチャなくせに臆病)、昔の担任だったS先生と下駄箱で待ち合わせした。S先生とは今でも一緒に呑む仲なので何も怖くない。

駐車場で車を降り、下駄箱を見たら泣けてきた。
 このとき私は気づいた。学校の思い出というのは、下駄箱に凝縮されているのだ。学校生活で一番短い時間しか関わらない場所だけど、朝ここで靴を換え、授業を終え、下校でまた履き替える。子供の頃、1日の始まりと終わりは、このいくつも並んだ箱から始まったのだ。


b0090333_11412074.jpg 母校は中学からそのまま高校もあり、道路を越えたら向こうが高校。結局12月の講演を引き受けることにし、午前中の授業を終えたS先生を誘って高校へも寄った。懐かしの学食、25年前は4限終了の鐘が鳴るか鳴らないかで、教室からここへダッシュしたもんだ。狙いは中華飯。


b0090333_11412946.jpg 食後、S先生が講演の会場へ案内してくれた。私がいた頃にはなかった新しい建物の中に、会議室なる部屋があり、今度は60人くらいの生徒相手にこの部屋でお話ししなくてはいけない。周囲に子供のいない環境なので、中学3年生の女の子たちってのは、私にとってかなり無縁な人々。いったいどんな話を45分したらいいのか、しばらく考えねば・・・


◇神戸からのお客様

 愛知県美術館での個展も順調に始まり、週末にはたくさんの人が見に来てくれる。
私のを一番に見に来るんじゃなくて、現在やってる『ロートレック展』(大阪と東京のサントリー美術館へも巡回)を見に来る人がたくさんいるのだ。私の個展会場は、この『ロートレック展』後半の、美術館所蔵展展示室の一つで開かれているので、ロートレックを鑑賞した人はそのままこの部屋まで誘導されるしくみになっている。
 25日、3連休最終日の朝、私に電話が入った。
「もしもし~神戸のエノキですけど、今日個展見に行こうかと思って・・・」
なんと!あの榎忠さんからの電話だったのだ。


b0090333_11414830.jpg 美術関係の方々なら知らない人はいない、アノ榎忠さん。そうか、彼は今は豊田市美術館で大きな展覧会『ギュウとチュウ(篠原有司男と榎忠)』を開催中だった(2007.10.2-12.24)。

さらに名古屋市美術館で個展開催中の河口龍夫も関西のアーティストで、忠さんとは親しい。ラッキーな時期に私の個展があったので、忠さんも名古屋まで足を運んだついでに、見に来てくださったのだろう。
 にしても、あの超ハードスケジュールな忠さんが、忘れずに私の個展に来てくださったとは大感動。電話をもらってすぐに美術館へ向かって彼をお出迎えした。

◇4年ぶりの友
 久しぶりに個展をしたおかげで、懐かしい人にも会える。
 私がインドネシア国費留学生としてジョグジャカルタの芸術院に1年通ったその次の年の留学生だったのが奈良出身のカナエさん。淡いパステル調のドローイングが魅力的な作品をつくる。彼女とはジョグジャで2年ほど一緒だった。

b0090333_1142014.jpg その後奈良で高校の先生になり、4年前にジョグジャで別れて以来、メールでのやりとりやこのブログ内でのコメントでコミュニケーションはあったものの、会ったことはなかった。わざわざ彼女は学校の休みを使い、奈良からバスで来てくれたのだった。
だからお互いに冬服着てるのを見るのは初めて。着込んだ彼女を見るのがとっても奇妙なように、彼女もきっと、私のモコモコ姿が可笑しく写ったんじゃなかろうか。


にしても、こういうのもたまに個展する醍醐味かも。
普段はなかなか会えない人とも、これをきっかけに再会できる。ましてや同じ世界の人だと、作品についてのコメントももらえるから勉強になる。忠さんやカナエさん以外にもたくさんの懐かしい人が観に来てくれた。皆さん、どうもありがとうございました!
個展はまだまだ来年1月14日まで続くので、興味のある方には是非観ていただきたいと思う。
by midoriart | 2007-11-29 23:36 | Art