Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

6月21日◆バギオの懐かしい人たち

 ジョグジャに戻って2日目。ようやく家の中が日常に戻ってきた。
 とはいえ。今度は25日にバリへ発ち、27日になる午前00時15分のガルーダ便に乗り、関空経由で帰国。だからトランクを片付ける間もなく、中身を入れ替えて一時帰国の準備中~。


b0090333_222462.jpg すでにバギオの面々が恋しく想い出される。
 一番長いこと一緒にいたのはCGN(コーディレラ・グリーンネットワーク)代表のマリコさん。今回私がバギオに一ヶ月滞在できたのも、彼女のNGOが主催する『国際環境デー』の中の美術展で招待を受けたからだった。フィリピンではちょうど学校が夏休みに入っていたので、彼女のかわいい三人のキッズともほとんど毎日顔を合わせた。末っ子のキカはお母さんに似ていつも笑顔だった。


b0090333_225870.jpg 次男のビーちゃん。私の大のお気に入り。9歳にしてクールな彼は、長男アラシのように交際上手ではなく、末っ子キカのように甘え上手でもない。ちょっと翳りのある雰囲気がなんともかわいくて、将来有望(きっと私の好みの青年になる!)な少年だった。

 マリコさんが忙しくしている隙を見て、私は「バッタママ(偽のママ)」になって彼らと遊んだ。彼らも私を
「バッタママァ~~~!!!」
と呼んで慕ってくれた(と思う)。


b0090333_234427.jpg 思い切りタイトなスケジュールの一ヶ月ではあったけれど、クレー・ワークショップ後、野焼きする作品を乾燥させている間に、マリコ・ファミリーと一緒にバギオから車で30分ほどにある温泉&プールにも行けた。ちょうどこの日に、日本から「ナショナル・ヨーヨー・コンテスト2007」で私のデザインが採用された、その賞品のオフィシャル・ヨーヨーを送ってきたので、わが「バッタ・キッズ」三人にいきなりプール・サイドで指導始めたり・・・


b0090333_285974.jpg 戻ってきてもまだ今ひとつ雨季のあけないジョグジャで、展覧会場となったVOCAS(ビルの6階)から眺めるバギオの街の風景を想い出してみたり・・・


b0090333_294319.jpg アメリカ人の父とフィリピーノの母を持ち、アメリカはカリフォルニアで生まれ育ち、5年前に父の故郷フィリピンを訪れて以来、フィリピンに恋してキブガン村に住み着き、陶芸工房を主宰しているレイ君。今回の『国際環境デー』のワークショップで、私とササンを彼とくっつけて野焼きイベントをするようにアレンジしたのはマリコさんだった。
(真ん中がレイ君。パンを焼くのが大好きだという真面目な青年)

 もとはエンジニアとしてアメリカの海外協力隊員としてフィリピンにやってきた彼が、陶芸に興味をもち、今ではバギオからもっと山奥に入ったキブガン村で村興しとしての陶芸を一生懸命に盛り立てている。陶芸に関して真摯な彼の姿は、ササンと並んでとっても魅力的だった。


b0090333_2105352.jpg そんな野焼きを手伝いに来てたのがマニラの都会からやってきた若きアーティスト三人組(左から2番目はインドネシアから一緒に行ったササン)。彼らはUP(フィリピン大学)美術学部出身で、我々の野焼きワークショップに興味をもって参加。
(CCPでのインドネシア若手作家展『POPSCAPE』に来てくれた彼ら)

 みんなデカくて横にも幅があるので、私はこっそり「マニラの相撲部」と呼んでいたのだが、これがなんとマニラでも有数のお金持ちの坊ちゃまたちだったのだ。でかいズータイしながら、野焼きのための枝をちょっと運ぶだけで汗ダク、ついには途中で枝を置いて退散するという始末。
 枯れ枝に近い細さのササンが、結局は相撲部の枝も持って山を何往復かするはめになったという。ご苦労様~。


b0090333_2112919.jpg そして無事野焼きを追え、キブガン村からジープで5時間かけて会場のVOCASへ運んだ私の瞑想猿。しっかりとVOCASの壁面に設置され、会期の終わる7月5日以降も、この作品はこのままVOCASの常設作品として残ることになっている。私の猿がずっとバギオにいると思うと嬉しい。


 今回一ヶ月居候させてもらったのは、キドラ・タヒミックの実家。彼とは今回、私の個展でコラボレーションを果たした。フィリピンを代表するドキュメンタリー映画作家である彼が、私の交換プロジェクトに同伴し、フィリピンの村人と私の作品を交換する様子を16分のドキュメント・ビデオにしてくれた。現在も我々の作品はVOCASにて展示中。

b0090333_212643.jpg 彼のお母様はバギオ市の最初の市長で、フィリピンで最初の女性市長。時代は第2次世界大戦後。バギオに美女の市長がいるというのは国中の話題だったらしい。実際、過去の新聞の切抜きなど見せてもらっても、お母様(今は96歳)の姿はどっちかったら女優。スクラップの中に、インドネシア初代大統領スカルノと一緒に歩くお母様を発見!


 15年近くインドネシアで暮らしてきたけれど、スカルノと接したという人から、実際にスカルノがどんな人物だったのかを聞いたのはこれが初めて。どこにでも恋人を作ることで有名だったスカルノなので、もしやこの美しいバギオ市長にも甘い言葉をかけてたんじゃないかと思って、なにげ~~にお母様に聞いてみたら、
「オォ~。ノーノー・・・。ヒー イズ ベリィ キュート。ベリィ ナイス ガイ。ウィ~ ア~ ジャスト グッド フレンド、ホホホ・・・」
とのことだった。

 とっても濃いフィリピンでの一ヶ月。落ち着いたら、今回GETしたおもしろグッズなどなども紹介しようと思う。
by midoriart | 2007-06-21 23:59 | the Philippines