Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

6月16日◆最後の晩餐:恩返しのディナー会は海老天麩羅

 思えばあっという間の一ヶ月だった。あと2回寝たら、もうバギオとはお別れ。早い~・・・。
今回バギオでず~~~っとお世話になったキドラ・タヒミックんちには彼のお母様がいらっしゃる。96歳になるこのお母様は、フィリピンで最初に女性で市長になった人だ。今も元気に新聞にコラムを書いたりしているステキなお婆様。
この一ヶ月ほとんど毎朝、彼女と一緒に朝食を食べ、雑談をしてきた。最後に彼女のために何かしたかったので、私にできる唯一の恩返しとして、日本料理を作ることにした。


b0090333_4334694.jpg VOCASでのグループ展と個展をコーディネートしてくれたCGN(コーディレラ・グリーンネットワーク)代表のマリコさんにも今回は本当にお世話になった。今回の個展も7月5日の最終日まで私が滞在してられないので、作品の搬出と日本への輸送は彼女にお願いした。最後の打ち合わせでVOCASへ。その後、マリコ・キッズと、数日前に沖縄からフィリピンに着いたばかりのバスケタリー・アーティスト、Oさんと一緒にバギオのローカル・マーケットへ。
 

 今回はほとんど自由時間がなかったので、海外に出たらたいていは徘徊するローカル・マーケットを訪ねるのはこれが初めて。

b0090333_434178.jpg VOCASでのグループ展に参加のため、インドネシアから一緒にやって来て1ヶ月を過ごしたバンドン工科大学教授のササンはイスラム教徒、外食するたびに豚肉が入ってないかチェックするのが大変だったなぁ~。そんな時に一番安心して注文できたのがバングスという白身魚。かなりポピュラーな食材のようで、キドラ宅でもよく食卓に並んでいた。


 今日の恩返しメニューは天麩羅にした。ちょうどマリコさんから和風だしをたくさんもらっていたのでこれを使用。さらに、タイミングよくOさんが土産にくれた「もずく」でお吸い物も作れた。

b0090333_4341816.jpg 元市長さんのお宅には、数人のメイドさんもいる。毎日毎日私とササンにもとってもよくしてくれた若い彼女たちにも私の天麩羅をご馳走したかったので、今晩はメイドさん関係5人、キドラとお母様、私とササンの4人で合計9人分の天麩羅クッキング。具には海老、フィリピンの白身魚、サツマイモ、ピーマン、ナス、玉ねぎ。


b0090333_4343215.jpg せっかくなら、作り方を覚えてこれからも日本料理好きなキドラに作ってあげられるようにと、若きメイドさんにも作り方指導。キドラ宅の台所が今晩は「天麩羅ワークショップ」と化した。まずは箸の持ち方から教授。それを見てお母様も大喜び。


 正直なところ、あまりカラっとは揚がらなかった。
「日本ではカラっとしてる状態でいただくために、食べる人が食卓につく時間を見計らって揚げるものなのよ~」
ともっともな言い訳してメイドさんたちに試食してもらった。
「サラァ~~~ップ!!!(美味しい~~~)」
と賞賛されてホッとした。


b0090333_4344887.jpg メイドさんたちに、この料理に合う器も教えたので、フィリピンにいてもこんな感じで日本食を準備することができた。昔から山形ドキュメント映画祭の常連で、埼玉にある竹寺とも縁の深いキドラは大の日本食好き。何度か日本に来たことのあるササンも日本料理は大好き。

 一番喜んでほしかったお母様も、天麩羅のつゆがお気に召したようで、
「ディス イズ ベェリィ ナイス。ホホホ・・・」
を連発してくださった。よかったぁ~~~・・・。


b0090333_435290.jpg そしてダイニングで記念撮影。
 なんと、インドネシアの初代大統領スカルノと同じ席で食事をしたこともあるこのお母様と、今回の私の個展のコラボレーターであるフィリピンを代表する映画作家キドラ・タヒミック、そしてインドネシアの親友であり素晴らしいセラミック・アーティストであるササンとのこの一枚は私の貴重な思い出の一枚になるだろう。
by midoriart | 2007-06-16 23:32 | the Philippines