Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

最後の一日

 フィリピン滞在最後の一日は終戦記念日に当たった。ケソン・シティは朝から大雨。
私と時を同じくしてUP(フィリピン大学)に滞在中の日本人アーティストSさんを部屋に誘って朝のコーヒーを飲みながらおしゃべりした。彼女は日本のある財団のフェローシップで現在フィリピンに滞在中。いろんな体験談などを聞き、とても参考になった。

b0090333_2343855.jpg そして雨が落ち着くのを待って、展覧会場を訪ねる。先週末にも多く来場者があり、私のヒトと交換されたものは150個ほどになっていた。ケソン・シティ周辺のギャラリーが、1つの展覧会で100名を越す来場者を呼ぶというのはかなりイイ数字らしく、オーナーも大喜び。私もなによりこの交換物を見るのが楽しい。

b0090333_23561.jpg 中にはすぐにでも使いたいこんなブレスや

b0090333_235392.jpg 持ち帰って聞きたくなるCDなんかと交換してくれてる人もいる。
 けれどこれらも展覧会の一部なので、今回私が持って帰るわけにはいかない。8月19日の展覧会最終日まで、このままギャラリーで展示されることになる。


b0090333_2362461.jpg

 今日は今までに交換されたものすべてと、150体ほどが去った後のヒトの集合を撮影した。誰もいないギャラリースペースで、今回3週間の滞在について振り返ったりしてみた。それにしても、本当に充実した濃い3週間だった。着くなりのアーティスト・トークにワークショップ。展覧会場での土壇場パプニングの数々、農場行きと思ってたら海だったデイシーさんとの小旅行、数々のアーティスト宅訪問、エキサイティングなバギオの村・・・。


b0090333_2364899.jpg あっという間でもあり、すごく長~~~い3週間でもあったように思う。友人の紹介で知り合った人や、展覧会のオープニングで知り合って以降、毎日のように携帯メッセージでやり取りしていた昔からの友人感覚でつきあってきた女の子たち、少し話しただけで仲間になれちゃった若いアーティストたち、多くの出会いがあった。大雨の降る中、グリーンパパイヤの展覧会場でちょっとしんみり。


b0090333_2373867.jpg (写真はバギオ在住のMさん夫婦
 そこへ今回のUPからのアシスタント、アマンダちゃんがやってくる。彼女には今回の展覧会が終わったときに、すべての作品搬出を任せることになるので、作品の梱包の仕方などを伝授。セッティングの時から立ち会っている彼女のことなので、すべてうまくやってくれるだろう。今度は10月初旬から、この作品をUP構内のギャラリーで再展示することになる。こちらもアマンダちゃんに任せる。キュレーターを目指している彼女にとって、これがいい経験になってくれたらいいな。


 宿に戻り、今までの荷物の整理を始めた。私はもともとどこに行ってもその場を自分の住まいにしてしまうのが早いので、3週間暮らした宿はすでに自分ちのようになっている。定位置に馴染んでしまった私物をまた一つのトランクに戻すのだけれど、新たに買ったものが多くてトランクはいっぱいいっぱい。無理やり上に乗って押さえ込んで、なんとかフタが閉まった。あー、これでこの宿ともお別れ。

 夜はデイシーさんちでお別れパーティ。今日は国際交流基金のBさんも出席してくださった。最近予定が立て込んでいて超忙しいBさんは、宿に迎えに来てくださって
「ヒロタさん、今日は悪いけど、顔出すだけにしておくね。明日も朝が早いから…」
って言ってらっしゃったのだけれど、デイシーさんにつかまって、フィリピンの若手アーティストの裏話なんか聞いちゃったもんだから、帰れなくなってしまった。

b0090333_2384650.jpg
 さらに今日はデイシーさんの息子ロバートが仲良くしているバンド、ドンアバイ(私もアルバムを買い、ボーカルと記念撮影までしている)のライブが近くであったもんだから、Bさんはこっちにまで参加。もともとその土地のものは何でも見ようとするBさんなので当然なんだけれど、最近忙しいのに、ホントにお疲れ様です。
 しかしこのバンド、本当にいいわ。ビデオアーティストのロックス・リーも一緒に来て、舞台に上って撮影していた。これは今度の作品になるらしい。フィリピンのアートシーンはこうしてミュージシャンやアーティストが一緒になって盛り上がっているからイイ。

 デイシーさんに送ってもらって宿に戻ると午前1時半。この宿でも、私がその日のうちに戻ることがめったにないので、ガードマンさんとは馴染みになっている。一体毎晩何をしてるんだ?って思ってるに違いない。なんでもここ最近空港のチェックが超厳しかったりしていることもあり、Bさんが心配して明日は国際交流基金のスタッフを付けてくださるという。ありがたい。11時に宿を出て空港へ向かい、夜にはジャカルタへ戻る予定だ。ついにフィリピンともサヨウナラ。でも必ず戻ってくると、なぜか確信があるのだなぁ~。だからさっきも、みんなとは「サヨナラ」をしなかった。「またね」と言って別れた。来春、また会えることを祈って。
b0090333_2392827.jpg

by midoriart | 2006-08-15 23:33 | the Philippines