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Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

ジャカルタの「王将」餃子

 自分が住んでいる街でない場所での展覧会は緊張する。平面作品のように、自分の仕事場を出る時点で作品が完結しているものならいいけれど、私の場合はその場の雰囲気や空気を感じながら作り上げていく制作方法をとっているので、現場にいってみないと100%はわからない。現場に行ってみてから「あれが足りない」と思っても、知らない街ではどこに何が売ってるのかもわからないから余計に時間がかかる。ましてやジャカルタのような大都会で、ローカルマーケットにしか売ってないような品物を探そうと思うと大変だ。

 今回の作品設置途中で、私は陶磁の小さな器が欲しくなった。ちょうどこの設置の日には、ジョグジャで数年学生していた日本人の友人(最近ジャカルタに引っ越した)が手伝いに着てくれていたので、どこで買えるか相談してみると、北部に中国人の集中した地域があり、以前美味しい餃子を食べに行ったとき、周辺にたくさん店があったという。そこで私は彼にガイドを頼んで早速そのエリアに向かった。
 Glodokというエリアはジャカルタの秋葉原で、たくさんの電化製品やPC関係商品の店が出ていた。奥へ奥へと怪しい空間を通り抜けていくと、そこには香港にでも来たのかという空気の一角があり、薬局や食材、乾物を売る店が軒を並べていた。結局私の探している陶磁器には出会えなかったけれど、実は内心、この友人の話してくれた餃子が気になっていた。もう夕方だったこともあり、ついでにここで夕飯をとることに。
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ジャカルタの「王将」餃子_b0090333_21984.jpg
 この店、その名も「王将」、店長はちょっと日本語も話せる。餃子一筋の店なので、席に付くなり「ナンコ タベル?」と聞かれる。私たちは10個ずつ注文した。
「ハイ オマタセネ、コレ ギョウザ」
と日本語で運ばれてきた餃子は家で作ってもらう餃子の味。キャベツがたくさん入ってシャキシャキ感がいい。野菜が多いからなんだかライト。タレも美味い!
 私は作品が完成していないこともすっかり忘れ、インドネシアで初めて味わう美味い餃子に舌鼓をうったのだった。
by midoriart | 2006-05-26 02:13 | Culture