Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

南山大学建築ツアーその2★レーモンドのG棟

 8月7日、南山大学で教鞭をとっている濱田琢司氏のガイドで、キャンパス内に多く残るアントニン・レーモンドの建築を回ったツアー報告の第2弾はG棟。
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 まずはその前に、南山大学周辺の鳥瞰はこんな感じ。
 濱田氏によれば、レーモンドはこの八事の土地を見たときに、起伏のある地形をそのまま生かした状態で全体の構想を考えたという。ちょうど南北に尾根があって、それをまっすぐに残したまま、左右(東西)に棟が並んでいるというのは、確かによくわかる。


b0090333_1836450.jpg わりと広めの階段教室を数部屋備えたG30棟。自然光の採り方が見事。この明るさ、照明はいっさいつかわずにこれだけ内部に光が入ってくる。階段教室にはかなりの勾配があるので、一番奥の高さがこの一階のレベル、そして一番前になるとこの地下のレベルになる。
 しかし、この棟の印象っていったら、まるで愛知県立芸術大学の図書館や油科の棟のようだ。吉村順三がいかにアントニン・レーモンドの影響を受けているのかがよ~くわかる。

b0090333_1842522.jpg 地下へ降りて、吹き抜け部分をみたところ。自然光はここまで入ってくる。地下のひんやりした空気になんともいえない緊張感がある。かっこよすぎてゾクゾクする。



b0090333_18524042.jpgb0090333_18524975.jpg G棟内にあるフレスコ壁画。これもすべてレーモンドのデザイン。壁画上部のオレンジ色で書かれたラテン語は「万物は神によって創造された」という意味。レーモンド建築で有名な高崎市の群馬音楽センターでも、南山大学でフレスコ画を取り入れる前に、この技法が使われている。




b0090333_18443027.jpg 南山大学図書館の資料で見つけた写真。南山大学(山里校舎)の模型を囲んで中央に座っているのがアントニン・レーモンド。実際の建築に携わったのは、レーモンドの右にいる五代信作で、彼が教室棟・食堂棟を担当した。そしてその右横、佐藤一朗が本部棟・研究室棟・体育館等を担当している。
b0090333_18464280.jpg もう一枚、貴重な写真を発見した。1964年5月29日、山里校舎が完成したのを祝い、儀礼を執り行っているバブリック神父。さすがは歴史ある南山大学、こういう資料はきっと山のようにあるんだろう。

 G棟はキャンパスの南北を通る尾根(メインストリート)をはさんで両サイドにある。今日紹介したのは右側にある大きめの講義室で、左側にはコンサートや映画上映とかもできるんじゃないかという広い講堂になっている。そちらも味わいがあるので、次回にもちこすとする。
by midoriart | 2011-08-10 18:49 | Art