Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

民藝館で聞く大人な夏期学校

 最近私の中で「民藝ブーム」がきている。というのも、この春にアノ民藝運動の立役者の一人、濱田庄司のお孫さんであり地理学者の濱田琢司氏とお近づきになったからなのだ。益子の人間国宝の孫が、まさか名古屋にいらっしゃるなんて思ってもいなかったので驚いた。京都へ寺巡りに行って河井寛次郎んちでのんびりしたことは数回あるが、益子参考館まではまだ行ったことがなかった。でもこうやって関わりのある方とお話しする機会が多くなると、ちょっと気になってたことが、どんどんブームになって興味が大きくなってくる。


b0090333_0375664.jpg そんな折、私同様に民藝ブームのきてる芸大の先輩が、こんないいモノを見つけてきてくれた。「日本民藝夏期学校」。日本民藝協会が毎年国内の民藝館で開いているものらしい。今年は豊田会場、倉敷会場でそれぞれ開かれる。
 この夏期学校は高額な参加費からしても、「相当な大人」が参加するものと思われる。私にはちょっと無理。しかし豊田会場での夏期学校には濱田琢司氏を交えた公開パネルディスカッションもある。せめてこれだけは聞きたい・・・


b0090333_038757.jpg そしたらあったあった。この講演だけに外部から参加することができたのだ。こうしてプチ遠足日和の日曜、私は「民藝ブーム仲間」の先輩と一緒に豊田市民藝館を訪ねた。
(写真は民藝館第一展示館。豊田市民藝館のHPより)

b0090333_039088.jpg 5年も通った長久手の芸大から30分ほどの場所にある豊田市民藝館。むちゃ気持ちのいいロケーションに3つの展示館があり、さらにこんな洒落た洋館もある。
b0090333_0392462.jpg
よく見ると窓のフレームがカブになっててカワイイ。残念ながら展示館内は撮影禁止なので、様子はお見せできない。詳しくはこちら⇒豊田市民藝館



b0090333_22504040.jpg 『「民藝」の現代的流用~定義の読み直しとともに~』という濱田琢司氏の基調講演、そして有松絞り作家、瀬戸の陶芸作家を加えたディスカッションを夏期学校参加のおじ様おば様50人と、外部からの聴講者50人で聞く。想像はしていたが、この私が最年少くらいという、”かなりの大人”な学校。
 濱田氏の「民藝」に対する疑問提起には興味深いものがあった。安価なイメージである民藝がなぜ高いのか、美的価値と機能美は一致するのかなどなど、ディスカッションの内容が深すぎて、わずかな時間では答の出ないものだけれど、ここんところを研究しておられる濱田氏のコメント、作る側からの意見など、全体のまとまりはおいといて示唆深い2時間だった。(写真:今回のではなく「濱田庄司とバーナード・リーチ」第4回企画展記念講演でお話し中の濱田氏)

b0090333_0395256.jpg そんなこと考えさせられた後の茶室「勘桜亭」での一服も美味しかった~~~。周辺の山に咲く花が小気味よく活けられてて菓子もおいしゅうございましたー。「大人」だねぇ~~~。。。


b0090333_040656.jpg 豊田市民藝館には陶芸や絞り染めの体験できる教室もある。窯に惹かれて見に行ってきた。こういう場を見ると、いつもワクワクしてくる。仕事場の空気はイイもんだ。


b0090333_0401833.jpg 私はちょっと遠出すると、その地の名産が食べたくなる。民藝館を後にして、「豊田って何があるんだろう?」と思って走ってたら「やな」の字を見つけて川沿いに車を止めた。でも見えるのは川遊びしてる子供たちだけ・・・
 その向こうに「駅前広場」とでかい看板があったので行ってみたら、こんな田舎情緒120%の駅が・・・。そしてレールはここで止っている。ってことは、これが名鉄三河線の終点「猿投」?結局鮎料理にはありつけず、空腹に負けてフツーの鰻屋で丼をいただいてプチ遠足は終わった。にしても今日の大人な夏期学校、楽しかった~。これからは時間見つけて今まで行かなかった民藝館や博物館巡りもしたいなー・・・って思うことが、「大人」になった証拠なんだろな・・・
by midoriart | 2011-07-24 23:16 | Art