Culture & Art Report from INDONESIA


by midoriart

5月15日◆Sangkringan Art Space:”MEMOAR MAINAN”

 昨晩友達からSMS(携帯のショートメッセージ、インドネシアではまだ携帯メールは一般的ではないのでナンバーに送るSMSが主流)が入った。
「ミドリ、明晩うちでオープニングだから来てね」
送り主はマレーシア人のジェニー。彼女は私も通ったジョグジャカルタの国立芸術院に留学中、私のバリ人の友達プトゥ・スタウィジャヤと恋に落ちて結婚した。
 私がマレーシアに行ってインドネシア語で喋ってても向こうの人とは通じるくらい、マレー語とインドネシア語は似てるから(マレー語からインドネシア語を作ったんだから当然か…)、彼女にとってはここはムチャ異国でもないかもしれない。


b0090333_2323995.jpg プトゥスタウィジャヤ(Putu Sutawijaya)、私がジョグジャに移る前から彼の名を知ってるくらいに、彼はかなり昔から作品がよく売れる作家だった。3年前にジョグジャの田舎にSangkring Art Spaceという展示スペースを作り、若手作家の発表の場として提供したりもしている。7時半のオープニングに遅れて着いたら、珍しく結構時間通りに始まろうとしていた。これ今まさに開会の瞬間。左に見える2階建ての建物がサンクリン・アートスペース。


b0090333_233023.jpg 今日の展覧会は母校ISI(国立芸術院)の工芸科出身者16名によるグループ展。ジョグジャの芸術院には工芸科の中に金属、テキスタイル、陶芸、木彫があるので作品もそんな素材から様々。最近では絵画科よりも学生が自由に物作りをしていて活気があると会場に来ていた卒業生の友達が教えてくれた。あっという間に会場が人いっぱいになる。

 今日出品してる作家は1980年頭に生まれた子たち、私が普段つきあってる作家で60~70年代生まれだから、今日はもっともっと若い。知ってる顔がほとんどいない。8年も暮らしているうちに、ジョグジャの中の世代が移っていることを実感、一人老人になった気分で少々悲しい。


b0090333_2332676.jpg そんな時、後ろから
「ミドリ~~~~!!!」
の声。数年前に私の家に半年居候したことのある芸術院出身のリカだった。私よりずっと若い彼女ですら
「よかったぁ~ミドリがいて…。みんな若いよね~~~」
なんて言ってる。寄り添うようにして記念撮影。


b0090333_233477.jpg 作品のレベルどーこーはおいといて、一番気になったのはこれ。
 だって作品のタイトルが『MONYET(モニェッ)』、猿なんだもん(Dwi Panglipur Jati作)。これ猿なんだ…。小さいサイズだったら、若手作家を応援する意味も込めて作品買ってもいいくらいだけど、これ意外とデカイのだ。見るだけにしとこう。


b0090333_2341149.jpg テキスタイルの子はこんなビニール製の立体を作ったりしている。Sujimulyantoの『The Joke』


b0090333_2342847.jpg 人間を小馬鹿にしたように笑う犬もいた。陶磁かと思ったらファイバーだった。Andika ‘Tukul’ Nurul Hudaのこの作品のタイトルは『Anjung Balap#2(アンジン・バラップ)』、レース犬2号ってことか。


 確かに、私が通ってた頃の工芸科といったら、田舎のお土産物屋さんで見るようなフツーの作品が多かった。教えてる方も技術をメインにしてたように思う。けど今回の展覧会では、若い世代が自分なりの表現を一生懸命探ってるように見えたし、昔と比べると技術レベルも上がってきてるように思う。

 自分の居場所がない寂しさも味わったけど、若い世代のエネルギーみなぎる会場で、ちょっと元気もらったかな…って気もしたり。私もまだまだ若者に負けないようにガンバろっと…
by midoriart | 2009-05-15 22:54 | Art